-就職説明会の開催をして専門職の採用に成功した事例- 弊社のクライアント様で開業20年の有床診療所の内科クリニックは、専門職を採用するために「就職説明会」を交通の便の良い場所で開催したところ、募集予定の2倍の参加申込みがあり複数名の看護師など専門職の採用に成功しました。 就職説明会開催までの行動を次にまとめましたのでご参考にしていただければ幸いです。
■ アクション1 複数の媒体を使って「就職説明会」の開催を告知する
面接の募集ではなく就職説明会の告知を有料、無料の各求人媒体に行いました。 求人媒体を扱う広告代理店からは「面接ではなく就職説明会の参加募集でよろしいのですね。」と何回も念押しされましたが「就職説明会」の告知を全面的に打ち出しました。 また、ハローワークの求人票にも「就職説明会」開催の告知を掲載しました。 ハローワーク経由で面接希望の方も、まずは就職説明会に参加していただくようにしました。 説明会開催前約2か月の告知で55名の参加申込みがありました。 当日の参加者は飛び込み参加もあり60名ほどにもなりました。
■ アクション2 院長自ら説明する
就職説明会のメインは院長自らが45分ほど参加者に向けて院長の想いをお話しすることです。 当院が目指す医療などの仕事内容を丁寧に説明することがポイントとなり、院長の想いを聞いてもらって共感した参加者に面接へ来てもらいました。 例えば、今回の事例では看護師をはじめ多数の専門職を採用する必要があったので、就職説明会では院長は下記の内容を自分の言葉で熱く説明しました。 1. なぜ今、有床診療所が必要なのか?
- 高齢化社会を迎えるにあたり、外来から入院まで大病院に依存しない地域完結型の医療が求められている。
- 在宅患者の後方支援を自施設で行うことが在宅療養の安心感に繋がる。
- がん、非がんに関わらず患者さんの苦痛に対応できる小回りの利く施設がほとんどない。
2. 当院が目指す医療とは 「医療・介護・予防・生活支援」が一元的に提供される地域包括ケアシステム推進に向けて、地域ケア会議を積極的に行う等、多職種連携を軸とした「医療・介護連携」を重視する開かれた医療機関を目指す。 説明会でお伝えいただくことは「院長がこのクリニックをどうしたいのか」目指すべき姿を伝えることです。 そのような想いを共感してもらえた方へ次のステップとなる書類審査・面接へ応募してもらうことがお互いにメリットがあることになりますので、就職説明会を開催する院長にはご自身が考えている構想や想いを言語化してもらって丁寧にお話しいただくことをお勧めしたいと思います。
■ アクション3 アンケートにて面接アポイントをとる
就職説明会の最大のゴールは院長の想いに共感した人に書類選考、面接など選考への参加を希望してもらうことです。 書類審査、面接など選考の意思確認をするために参加者全員にアンケートを記載してもらい、あらかじめ設定した複数の面接日から希望日を記載してもらうと今後の面接スケジュールも立てやすくなります。 また、書類選考・面接を希望される参加者には「採用面接事前アンケート」を準備して回答してもらうと書類選考に役立つ情報を得ることができるのでお勧めしたいと思います。 弊社では採用面接事前アンケートに希望賃金、勤務希望時間、通勤方法や公共の交通機関の利用区間、健康状態など、面接で確認したい項目をご記載いただく方法をとっています。 このアンケートの提出までが就職説明会で実施する内容になります。
<就職説明会のアンケート項目の例> 書類選考、面接など選考への参加を希望されますか。 □希望する □希望しない ※面接など選考への参加を希望される方へ □ 採用面接事前アンケート(希望職種分)を記載していただき受付にご提出ください。 □ 履歴書と職務経歴書が未提出の方は採用事務局(別紙)まで〇月〇日までにご送付をお願いいたします。
上記アクション1~3の結果、看護師7名、放射線技師3名、臨床検査技師1名、診療助手5名、医療事務スタッフ(経験者3名含む)4名 合計20名のスタッフの採用に至りました。 専門職の採用が難しくなっているので自院にあった採用方法をご検討いただくことをお勧めしたいと思います。
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