皆さま、こんにちは。 税理士法人福岡中央会計の隈です。 セミナーの中でも特に皆さまのご関心の高い、開業された先生の体験談をお伝えいたします。 第一弾は、少し変わった経歴をお持ちの先生をご紹介いたします。 Aクリニック 診療科目:眼科 大山先生(仮) 47歳 私が開業から携わった先生の中でも、一番短期間で経営を軌道に乗せた先生ではないでしょうか。 大山先生は大学では一般的な学部を卒業し、そのまま一般企業に就職されました。 一般企業で働きながら勉強し、見事に医学部に入学された経歴をお持ちです。 一般企業で働いた経験からか「マーケティング」や「ニーズ」という感覚を備えておられ、「この人ならどの業界でも成功するだろう。」と思わせるタイプの方です。
1. 開業のきっかけ
開業に対する考えはサラリーマンを続けながら医学部を目指した時点からお持ちでいらっしゃったようで、あえてきっかけと言うなら、希望通りの開業地が見つかったことです。
2. 業者さんはどのように選定したか
勤務していた病院に出入りしている業者さんなどを通じ、ご自身で開拓されておられました。 例えば、医療機器については中古医療機器を取り扱う業者さんに事前に声を掛けるなど。 特に中古医療機器は必要なタイミングで入手するのは困難ですので、希望の医療機器が入荷した際は、取り置きをお願いしていらっしゃいました。
3. 開業場所はどんな理由で決めたか
人と車の交通量が多い場所を選ばれておられ、建物自体が角地で存在感があり、大変目立つので、わざわざ看板を出さなくても常に広告効果が得られています。 驚いたのは、先生ご自身で市役所の人口動態データを見に行かれていたことです。 物件情報に対しては必ずご自身で現地へ足を運び、その周辺も徹底してリサーチをされていました。
4. 診療圏調査の数字と実際の外来数との間に差はあったか
その地域では提供できていなかった医療を導入したため、すぐに軌道に乗ることができ、結果的には診療圏調査よりも多い外来数となりました。
5. クリニックの告知はどのように取り組んでいたか
ホームページをご自身で作成し、現在もご自身で更新されています。 内覧会のチラシは専門家に委託し、新聞折り込みにて広範囲に届けられていました。 もともと目立つ立地なので、建物の改装中から近隣の方たちへアピールができていたようです。
6. 開業時を振り返って今
開業時を振り返った内容の言葉はほとんど聞くことはありませんし、失敗談を聞くこともありません。 十分に準備した上での「自信ありの開業」だったことが伺えます。 とても前向きな先生ですので、次の展開をイメージされているのではないでしょうか。
7. 今から開業する先生に伝えたいこと
開業候補地の徹底的なリサーチが決め手だと思います。 その際、やりたい医療と求められている医療が一致しているかを確認すると良いでしょう。 お金を掛ける部分と節約できる部分の見極めも必要です。 また、どの作業に時間を割くかということも開業後の業績を左右する大きな要因となるのではないでしょうか。
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