皆さま、こんにちは。 川庄公認会計士事務所の渕上です。 皆さまは開業後、「どれくらいの年収を得たいか」目標の所得額はお持ちですか? 一般的には勤務医の年収は病院の院長の場合約2,000万円、院長以外の場合約1,500万円と言われています。
■ 目標所得額を設定する
例えば目標の所得額を3,000万円と考えた場合、どれくらいの診療収入(売上)が必要だと思われますか? 今回は内科(医薬分業)の個人診療所をモデルに考えてみたいと思います。 ※ 個人開業の場合(収入 = 売上、利益 = 所得(税引前)と表現します。)
◇ 損益のイメージ
※ 専従者給与を除く (直近3年間 川庄公認会計士事務所 顧問先平均) 上記の表より所得3,000万円を得るためには、年間7,177万円の診療収入を得る必要があることが分かります。 では、年間7,177万円の診療収入を得るためには、1日当たり何人の来院患者が必要となるのでしょうか? 内科(分業)の1日当たりの診療報酬単価は667点、月平均の診療日数を22日とした場合、1日当たりの必要来院患者数は下記のように計算できます。 7,177万円(売上) ÷ 667点(診療報酬単価) ÷ 12月 ÷ 22日 ≒ 40人 となります。 開業地を決めるに当たっては、当然、1日当たりの来院患者数を40人と見込み開業されるかと思いますが、開業して2,3年しても見込み患者数に到達できない場合は、目標所得額を叶えることは難しいです。
■ 戦略の立案
上述の通り、先生方が目標の所得額を目指すためには、患者数を増やすしかありません。 自宅から近いという理由だけで開業地域を限定することなく、患者数が大きく見込める立地を選ぶこと。 開業時にしかできない広告・内覧会等には十分な投資(予算を組む)をすること、などが重要です。 ターゲット患者(高齢者、性別、昼夜の人口など)に合わせたマーケティングによって、検討する広告戦略は異なります。 高齢者層を対象にした診療にも関わらずデジタルのマーケティングは充実、しかし高齢者に認知されていないケースを見かけることもあります。 目標を叶えるためにも、しっかりとした戦略立案をしていただければと思います。 その他科目の診療単価(点)は下記の通りです。
◇ その他科目の診療報酬単価
(直近3年間 川庄公認会計士事務所 顧問先平均)
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