皆さま、こんにちは。 川庄公認会計士事務所の坂本です。 新規開業となれば、多大なお金が必要となります。 建物や内装に6000万円~1億円、科目によって違いますが機器・設備に1500~4000万円程度は必要になることがあります。 自己資金があっても、銀行から融資をうけられる方が大半なのではないでしょうか。 今回は銀行でも、それぞれでこんなにも条件が違うという事例をご紹介したいと思います。 (A先生)新規開業の事例 開業地の選定に苦労をされましたが好立地の物件に出会い開業準備がスタート 立地選定に苦労しただけあって、大変強い想いで事業計画書を作成しました。 当事務所にてA先生と何度も打ち合わせを重ね、開業資金や採用計画はA先生の考えを反映し、先生ご自身で事業計画を説明できるぐらいに内容を把握されました。 いよいよ銀行へ融資の申込となり、2つの地方銀行へ事業計画の説明・面談を行いました。 申込に用意したもの
- 事業計画書
当面の収支計画・資金計画等・人員・採用計画
- 診療圏調査報告書
見込みの患者数
- A医師ご自身でつくられた開業コンセプト文書
診療方針・ターゲット患者層
全く同じものを2つの銀行へ提出、同じような内容を説明し、審査をしていただきました。 B銀行 ほぼ希望通りに受け入れられました。 およそ新規開業の1%程度の金利より、はるかに低い金利を提案していただき「大変高く評価していただいたのだな」と感じました。 C銀行 担当者からは、保証人・不動産担保を求められました。 再度、医療機関向け融資担当者と面談が設定され、「新規開業のリスクを感じているのだろうな」と感じました。 それぞれの銀行でA先生への評価はこんなにも違うものかと驚きました。 考え方は銀行によって大きく違うので、窓口の担当者がどんなに頑張っても難しいものがあります。 私見でありますが、各銀行の開業を支援したいという姿勢の違いがあるかと思います。 開業当初の不安定な時期は、潤沢な運転資金をもって開業したいものです。 そのためにもより良い融資の条件を引き出すことが重要です。 客観的に見ても納得される事業計画と熱意は当然ですが、複数の銀行と面談されることが大切です。
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