■ 各金融商品の特徴と理想のアセットロケーション
理想のアセットロケーションを実現させるためには、改めて各金融商品の特徴を理解しておく必要があります。 保険 ・・・ 保険料を払えば、すぐに大きな保障が得られる。 時間を必要としないという他の金融商品にはないメリットがある。 ↓ 必要最低限は加入したいが、過剰に加入すると非効率 預金 ・・・ 確実性、流動性に優れている反面、収益性はほぼゼロに等しい ↓ 近い将来「使う予定のある」お金を置いておきたいが、置き過ぎると非効率 運用(国際分散投資を想定) ・・・ 長期で見ればプラスリターンが期待できる反面、リスクが大きく、損をする可能性がある。 「使う予定のない」お金を置いておきたい場所。 ↓ ここを大きくしていくと効率的だが、運用額が大きくなるとリスクも大きくなるため他とのバランスが重要 このように各金融商品には特徴があるため、一般的には下記のようなアセットロケーションが理想的だと考えられます。
■ ステージ毎の考え方と「もったいないポイント」
1. 保険が最も必要なステージ 金融資産をまだ十分に保有しておらず、万が一の際に遺された家族が困るという方が該当します。 将来の生活費や教育費等を考慮し、必要保障額を計算して適切な保険に入る必要があります。 2. 予備資金を預金で蓄えるステージ 保険に加入していたとしても、将来起こり得る不測の事態を全てカバーしてくれるわけではありません。 いつでも使えるお金を確保しておくため、金利は低くてもいつでも使うことができる預金に一定額を置いておく必要があります。 最低でも半年~1年程度の生活費以上は必要だと思います。 3. 運用額をふやしていくステージ 保障を最低限確保し、預金で予備資金をある程度確保できたら、資金を運用に振り向けられる準備が整ったといえます。 5年以内に使いそうなお金(お子様の学費、車の買い替え、自宅の購入やリフォーム等)は預金でなければならず、それらと予備資金とを合わせた預金額を確保できれば、それ以外の資金は積極的に運用に振り向けていきたいところです。 ※ もったいないポイント
「預金でなければならないお金」を預金にするのではなく、何となく預金が貯まっていってしまうケース 4. 改めて保険の必要性を考えるステージ 徐々に金融資産が形成され始めた頃。 改めて保険の必要性を検討する必要があります。 万が一の際に遺された家族が5,000万円必要だとした場合、預金が全くなければ5,000万円の死亡保障が必要ですが、1,000万円の金融資産があれば4,000万円の死亡保障で良いのです。 極端にいえば5,000万円の金融資産があれば保険の必要性はゼロになります。 ※ もったいないポイント
過剰な保障を継続してしまっているケース 5. 預金と運用のバランスを調整しつづけるステージ お金がいつどのくらい必要になるかは分からないため、絶えず預金と運用のバランスに気を使う必要があります。 「運用資金がマイナスである状態」で預金に戻さなくて済むように、お金を使う予定が分かったら早めに運用資金を預金に移しましょう。 ※ もったいないポイント
運用資金がふえてきた場合、「まず間違いなく長期で使わないお金」と「基本的には使わない予定だが、使うかも知れないお金」というように細かく分けましょう。 「まず間違いなく長期で使わないお金」であれば、よりリスクの高い運用や、長期で拘束されるものの利回りが高い運用にトライすることができるようになりますし、「基本的には使わない予定だが、使うかも知れないお金」ということであれば低リスクの運用にしておくと良いでしょう。
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