■ 健康危機から経済危機への変化
現在は回復しつつありますが、新型コロナウイルスの影響で2月末から3月にかけて株価が大きく下落しましたね。
今回は暴落前の価格がプチバブルとも取れるほど順調に価格が高騰していた局面での下落だったので、結果として騰落率が大きくリーマンショック時以上の暴落といった見方も出ました。
確かに、クルーズ船での感染が話題になっていた2月頭には、コロナショックと名前がつくほどここまで大きく下落するとは思ってもみませんでした。
実際に起きたことと、株価の値動きへの影響を記録しておく事は大事なことです。 株式市場や経済の勉強のためにも、今までに起きたことを振り返ってみましょう。
はい。 今回の騒動に関する米中伊日の主な出来事と株価をまとめてみました。
振り返ってみると、値下がりを避けるには下落が始まる前の1月から2月頃にかけて売却しておけば良かったと言うことが分かります。
そうですよね。 ですがこの時期はまだ、コロナウイルスは「タチの悪い風邪」程度にしか思われていませんでしたし、武漢のニュースは出ていましたがそんなことがあるんだなといった程度でしたよね。
はい。 実際に2/12のNYダウ平均株価は29,000ドルを上回るほどでしたし、実際にはそのタイミングで株を売却しておくと言う判断をするのは困難だと言えます。
株価が反転して上がり始めたのは3月下旬からなので、東京の外出自粛・緊急事態宣言が出される頃には株を買っておかなければならないと言うことになりますよね。
日本の実体経済と株価の動きがずれていますし、ずれているように株を買わないといけなかったと言うことですので、タイミングを見極めるのは非常に難しいです。
コロナウイルスの影響が大したことがなかった時に売っておかないといけなかったですし、日本で飲食店等が大赤字を出している頃に株を買っておかなければならなかったと言うことですね。
■ 経済危機下での資産運用
これまで起こったことを改めて確認して実感しましたが、やはり1月から5月頭までの感染者数の推移と比較すると、株価の値動きは感染者数とはあまり連動していないことが分かりますね。
数値で見ると、全世界の新規感染者数が1000人程度の時に売却し、4万人程度まで膨れ上がった時に買っておかないといけなかったと言えます。
はい。
また、新規感染者数が1000人 ⇒ 4万人の時に株価が大暴落し、4万人 ⇒ 8万人の時に株価は急回復していますから、感染者数を見て株価の買いと売りを判断すると損をしていたことにもなります。
リーマンショックから約10年が経過して、今回のコロナ危機が訪れたことになりますが、やはり下落局面を避けて通ると言うことは難しいですね。
はい。 このような危機、あるいはもっと規模の大きな経済危機が起こる事は常に覚悟しておかなければなりません。
業種別の年初来高値と安値の騰落率と、6/9時点での戻り率の表を作成してみたのですが、どの業種が下落するか・回復するかを事前に予想するのは難しそうですね。
はい。 下落幅の大きさと株価の回復はバラバラですし、どの業種のどの企業が良いかを見極めることは難しいです。
では、方法としては様々な業種や企業の銘柄をまんべんなく持っておくことがよさそうですね。
後から振り返ると、買っておくべきタイミングや業種については簡単に見えますが、先が見えない混乱の中ではとても難しいものです。
ましてや半年後、1年後も合わせて見た場合には下落が大きかった業種の方が戻り率が高くなることも十分に考えられます。 投資に関して極めて自信がある人以外は分散してお持ちいただくのが良いのではないでしょうか。 |