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コンシェルジュ 塩田 麻希子

リスクマネジメント・ラボラトリー

塩田 麻希子

皆さま、こんにちは。 m3.com上において、株式会社リスクマネジメント・ラボラトリーのコンシェルジュを務めている塩田 麻希子です。

はじめての資産運用」シリーズでは、証券の部署で働くことになった私が投資について勉強するにあたり抱いた疑問を、m3メールマガジンを連載している「先輩社員の高橋」との対話の中で解消していく様子をお伝えしていきます。

私と同じように投資や資産運用についてこれから知識を深めたいと思っている先生方の一助になれば幸いです。

まずは登場人物の紹介をします。
高橋高橋
資産運用アドバイザー。 最近のマイブームはお腹にやさしい『はちみつヨーグルト』

塩田塩田
一昨年度、証券の部署に入ってきた。 家の前の紫陽花がどんどん成長していることにほっこり

それでは、どうぞ。
【はじめての資産運用 13】
【未成年のお子様がいる方は必見!!】今から始めるジュニアNISAの活用方法

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【未成年のお子様がいる方は必見!!】今から始めるジュニアNISAの活用方法

■ 一般NISAとつみたてNISAの違い

塩田前回のお話は「運用を継続しながら取り崩す方法」ということで、取り崩し開始時の元本を減らさずにリターン分のみを使っていくという方法について教えていただきました。

高橋 はい。

塩田 では今回は、資産形成するにあたりぜひ活用したい非課税制度であるNISAについて教えてください。

高橋 はい。 まずNISAには20歳以上の方が使える「一般NISA」と「つみたてNISA」、19歳以下の方が使える「ジュニアNISA」と大きく分けると3つの制度があります。

通常、株式や投資信託などを購入して運用を行い、売却時に利益が出ていたとすると利益に対して20.315%の課税がされます。 これを非課税で受け取ることができるのがNISA口座のメリットです。
塩田 なるほど。 通常だと利益の約8割しか受け取れない所を、フルに受け取ることができるというのはかなりお得ですね。

高橋はい。 一般NISAとつみたてNISAの大きな違いは、運用期間と投資上限額です。 一般NISAの非課税期間は最長5年間で年間120万円まで、つみたてNISAの非課税期間は最長20年間で年間40万円という所です。


筆者作成

ただし、つみたてNISAは名前の通り積立運用を目的としていて、まとまった金額の一括投資はできないというのと、投資対象も金融庁が厳選した投資信託やETFのみとなっています。

塩田どちらが自分に適しているのかを見極める基準などはありますか?

高橋株式なども含めて非課税口座で運用したいという方や、これから始めるのにまとまった資金はあるが運用期間はあまり長く取れないという方にはNISAがお勧めです。

塩田逆に少額でも良いからこれから10年、20年以上と長期的に運用をしていきたいという方にはつみたてNISAがお勧めということですね。 上記の表にも記載があるように、ジュニアNISAという0~19歳以下のお子様向けの制度もありますよね。

高橋はい。 ただこちらについては、2023年までで制度終了となりますので注意が必要です。

 

■ 2024年からスタートする新制度とは?

高橋 一般NISAとつみたてNISAは2024年より新制度がスタートすることが発表されています。 つみたてNISAは期間が5年間延長され、当初2037年までだった投資期間が2042年まで可能となりました。

塩田 そうなんですね。

高橋一方、一般NISAは2階建ての制度に変わり、比較的低リスクな投資信託など、つみたてNISAと同じ内容の商品を投資対象とする1階部分の枠が年間20万円あり、その上に株式や不動産などにも投資ができる2階部分の枠が年間102万円になりました。

この1階部分の条件を満たすと2階部分にも投資ができるようになっていますが、2023年までにNISA口座を開いている方や投資経験者の場合は、1階部分を利用せず、2階部分のみを利用することも可能です。


筆者作成

先ほどジュニアNISAについて2023年までで終了とお伝えしましたが、2024年以降の新規買い付け廃止に伴い、本来ならば18歳になるまで引き出しができなかった制限が解除となり使い勝手が良くなりました。

塩田 未成年のお子様がいらっしゃる方は、今から3年分だけでも利用されると良いということですね。

高橋ジュニアNISAは先ほどお伝えした一般NISAやつみたてNISAと運用益が非課税になるところは同じです。 ただ以前は、お子さんが何歳から始めてもその子が18歳になるまでお金を引き出すことができないというのが大きなデメリットで、世間一般的にあまりジュニアNISAが普及せず結果的に制度廃止になってしまったという経緯がありました。

塩田 そうだったんですね。

高橋 ところが、制度改正によって2024年以降の新規買い付け枠が無くなったことにより、2024年以降であればお子様が18歳になる前でも引き出せるというようになったというメリットが出てきました。

塩田 なるほど。

高橋 仮に現在3歳だとして6歳以降引き出せるようになったので、手元資金に余裕があるのであれば今から駆け込みでもお子様名義のジュニアNISA口座を開設してお子様名義で運用をする価値は十分にあると思います。

運用を続けたければ成人になるまでずっと置いといても良いですし、使う予定があれば途中で引き出すこともできます。

塩田 2021年現在から2023年まで、年間80万円×3年間で最大240万円を非課税で運用するチャンスと考えたら、今からやっておいても損は無いですよね。

高橋 ただし1つ注意点があり、2024年に引き出す場合は部分解約ができず、解約するとしたらジュニアNISA口座で積立てた全額を出金・引き出す必要があります。

例えば3年かけて240万円を投資し仮に300万円になった場合、300万円の内100万円だけ解約するということはできません。

解約するなら全額解約をする必要がありますし、運用を継続するのであれば全額運用を継続する必要があります。

塩田 そうなんですね。

高橋解約せずに運用を継続した場合はお子様が20歳になるまで非課税のまま保有し続けることができます。 仮に全額解約した場合でも、この時の利益は60万円になる訳ですが、ここにかかる約20%の税金は引かれないのでジュニアNISAを使う価値は十分あります。

塩田 よく分かりました。 NISAの制度は成人用のNISAも含めて少しずつルールが変わっているんですね。 せっかく運用するのであれば細かい点も理解して正しく活用したいと思います。

※ 2022年4月より、成人年齢が現行の20歳から18歳に引き下げられるため、今後NISA口座に関する適用年齢が変更される可能性があります。

コンシェルジュ 塩田 麻希子

いかがでしたでしょうか?

一般NISAは2023年までに始めると1階部分を使わなくても2階部分の株式や不動産等に投資することができますし、つみたてNISAについても2023年までに始めることで2047年までの20年間の投資が可能になります。

運用自体も、時間を味方につけることが利益を出す上で重要なポイントとなってきますので、迷われている方はお早めにチェックされてみてはいかがでしょうか。

株式会社リスクマネジメント・ラボラトリーでは資産形成におけるコンサルティングを数多く取り扱っております。 資産運用をこれから始めていきたいと考えていらっしゃる先生や、現在の運用を見直したいと感じておられる先生はぜひ当社をご活用いただければと思います。

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