■ 「従来型の学力」⇒「21世紀の学力」とは?
こんにちは。 「子育てコンシェルジュ」の藤崎達宏です。 センター試験が廃止されて新しい試験制度が予定されている2020年から逆算すると、今年中学2年生のお子さまからは「全く新しいルールの下で戦わなくてはならない!」と言う厳しい環境に置かれることとなります。 高度な情報社会においては必要な情報は必ずしも「頭の中」にある必要性はありません。 パソコン・スマートフォンから簡単に、しかも安価に取り出すことができるからです。 これまでの、知識を大量に頭に詰め込み、それを暗記し、再現する能力を「従来型の学力」と中央教育審議会は呼び、大学受験のあり方を大きく変革することで「21世紀の学力」を養う国に変革していくことが目的です。 それでは「21世紀の学力」とは何なのでしょうか? 集積した情報を処理するのが従来型だとすれば情報を編集し判断し表現していく力と言えるでしょう。 「リテラシー」などとも呼ばれています。 価値観の多様化から「正解が多数ある」もしくは「正解がない」問題に対して自分の持っている知識や経験を総動員して判断し、それを自分の意見として論述で表現していくディベート力が「21世紀の学力」と言えるのです。
■ 『1発勝負』、『1点で命運がわかれる勝負』は不公平?
これから求められる「21世紀の学力」は「1発勝負、1点で命運がわかれる勝負のセンター試験制度では不公平である。」と言う考え方から始まっているのです。 今までの試験制度を勝ち抜くことで医師という極みに到達した皆さまからすれば「それが受験と言うものでしょ!」とお思いになると思います。 しかしその是非を問うても制度は覆りません。
■ 重要ポイント 5つだけ掴む!
しかし、改革は決まったものの内容については未定の部分が多く、日程についても「先送り」の可能性も十分にあります。 また不公平を無くすために直近の年度まで秘密裏に改革は進みます。 だからこそ、改革の本質を見抜いて長期的に準備した者だけが、このピンチをチャンスに変えられるのです。 それでは「21世紀の学力」を判断する試験はどのように変わりそうでしょうか?
- 1発勝負
⇒ 年に複数回受験
- 1点刻み
⇒ 段階別評価
- 科目別
⇒ 総合型
- 英語
⇒ 「話す」を加える
- 高等学校基礎学力テストが年に複数回行われる
■ 複数回受験可能と言うことは?
既存のセンター試験は「1発勝負」なので試験当日に体調が悪くて実力が発揮できなかったり、受けた試験問題に対する当たりが悪かったりすると不公平なので複数回受けてみて、自分としてよかった結果を採用し公平性を保つと言うものです。 これはアメリカのSATと言う大学進学適性試験をモデルにしていると言われています。 アメリカではこのSATを最高7回受験することが可能となっています。 とても良心的に聞こえるこの制度ですが、医学部受験と言うハイレベルな戦いにおいては何が起こるのでしょう? 既存のセンター試験において国公立医学部合格者のセンター試験の「平均点」は90%前後。 東大 理IIIにおいては平均点が94%と言う超ハイレベルの戦いです。 平均点で90%と言うことは100点満点もざらにいる、と言うことになります。 1発勝負で90%と言うことは複数回受けたら「医学部志望者ほとんどの点数が満点に近い」と言うことになりますよね! 要は差がつかないと言うことです。
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