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m3コンシェルジュ 伊賀 佐和

リスクマネジメント・ラボラトリー

伊賀 佐和

皆さま、こんにちは。 m3コンシェルジュ、株式会社リスクマネジメント・ラボラトリーの伊賀です。

2020年に予定されている「英語教育改革」により、幼少期から英語対策をしていたお子さまと、そうでないお子さまとの差が出てしまうため、民間の英語資格検定を早期から活用した対策が求められてくると前回お伝えいたしました。

つまり、今後民間の英語資格検定が医学部合格のバロメーターになることは間違いありません。

それでは、医学部合格のためには、「いつまで」に「どこまで」対策を行えば良いのでしょうか?

医学部合格をゴールに見据えた英語の具体的な目標設定について、「子育てコンシェルジュ」藤崎達宏 氏に解説してもらいます。

それでは、どうぞ。

わが子を医師にするために、親が予習しておくこと 第4回
医学部受験へ向け、『英語教育改革』を考える!

わが子を医師にするために、親が予習しておくこと 第4回

医学部受験へ向け、『英語教育改革』を考える!

■ 英語教育改革の本質 「話す=スピーキング」の導入

こんにちは。 「子育てコンシェルジュ」の藤崎達宏です。

2020年に大学入試センター試験が廃止になり、「大学入学希望者学力評価テスト」が導入されることは皆さまご存知のことと思います。 中央教育審議会が提示した新テストのイメージにあるひとつのフレーズが最重要ポイントです!

「英語は『読む』『聞く』『書く』に加え、『話す』を加えた4技能を総合的に評価する」

要は「話す = スピーキング」が導入されるということです。

出典元: 文部科学省
http://www.mext.go.jp/b_menu/hakusho/
html/hpab201501/detail/1361501.htm


しかし、実務上スピーキングを試験に導入するには、環境を整えるのに相当な無理があります。 お隣、韓国ではタブレットタイプの機器を使って、スピーキングを試験に導入しているケースもあるようですが、日本では現在の大学入試センター試験時のリスニングですらトラブルが毎年報告される状況で、「とても導入は無理」と言うのが現場の声のようです。

■ それではどうなるのでしょうか?

上記の「民間の資格・検定試験を活用」と言うのが濃厚となります。 要は、現在スピーキング試験を行っている民間試験を流用するということです。 極端な話し、英検((実用英語技能検定)※)1級をすでに持っている人は、「東大理IIIの英語試験は免除」などという可能性が出てくるかもしれません。

現在でも上智大学ではTEAP((ティープ)※)において、一定点数を取得した学生については、英語試験免除という「TEAP利用型入試」を始めています。

横浜市立大学医学部では推薦入試の最低条件に、「英検2級以上」と明記しています。

今後、国公立大学も推薦入試が増加するなかで、学力を客観的に証明する資格が、とても重要になることは間違いありません。

※参考: 前回のメールマガジン

■ 戦略の転換

先日この話しを聞いた、小学生のお子さまを持つお父さまが「藤崎先生! これは、中学受験している場合じゃないですね! 中学受験をするための塾代と、勉強時間をかければ英検準1級くらい取れるでしょう!」と、興奮しておっしゃっていました。

少し乱暴な考え方になるかもしれませんが、戦略的に一理あると思います。 また、こうした流れから、中学受験の受験科目に「英語」が加わる可能性も高まっています。 今現在も、「英語受験」「5科目受験」などをラインナップしている中学校はありますが、主要校ではまだ導入されていません。 ただ「どこが口火を切るか?」という状況です。

■ まずは「英検」から?

英検、TEAP、TOEIC、TOEFL、GTECなど、どの検定が対象になるのか、まだ決定していません。 しかし、大きな流れが決まっている以上、親として対策をしていかなくてはなりません。

小学校時代から取り掛かるのであれば「英検から」が定石だと思います。 なぜならば、レベル別に問題が作られているのが「英検」だけだからです。 TOEICにしても、TOEFLにしても、ある程度の英語力(英検準2級程度)がついてからチャレンジすることをお勧めします。

■ 医学部志望であれば、「いつまで」に「どこまで」やれば?

ズバリ「小学校6年生までに英検2級」です!

これは、十分可能な目標設定であり、「達成した時には強烈なアドバンテージとなる」と言っても過言ではありません。

■ 英検2級レベルがもたらすもの

「英検2級であれば私でも持っています!」と言う方は多くいらっしゃると思います。 しかし「準1級」となると、極端にその数は減ります。 その間にどのような差があるのでしょう?

英検2級までは「日本語を英語に」「英語を日本語に」と言った、「ジャパニーズイングリッシュ」で対応できます。 しかし、準1級レベル = 医学部受験レベル = 大学入試センター90%レベルとなると、「英語を英語で読む」「英語の斜め読み」が必須となるのです。 そのための基礎体力とも言える英語力が英検2級なのです。

m3コンシェルジュ 伊賀 佐和

いかがでしたでしょうか?

大きな流れが決まっている以上、親として対策をしていかなくてはなりません。」 この連載シリーズに一貫するテーマですが、対象年齢の子を持つ親の間では、特に今回の内容について熱心に情報収集をしているそうです。

わが子を医師にと考えていらっしゃらない場合でもご子息のため、親が予習しておく教育改革のひとつとして、是非参考になさってください。

当社では、「わが子を医師にするために、親が予習しておくこと」のご意見やご相談も承っております。

次回は、「大学入試センター試験の廃止後に待っているもの!」についてお伝えします。

 

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