■ ふるさと納税をすると、高価なものがもらえるって本当?どうして?
ふるさと納税でお得になると聞いたことはあっても、具体的な仕組みがわからず、気になっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ふるさと納税とは「納税」と制度名がついているものの、実際は「寄附」にあたります。 簡単にいいますと、自己負担額2,000円でさまざまな自治体が用意する「返礼品」と呼ばれるお礼の品を受け取ることができる制度です。
寄附した金額は所得税/住民税の控除・還付が行われることで税金がお得になる仕組みになっているため、所得税・住民税を納めている方が対象となります。
■ ふるさと納税の魅力
ふるさと納税の最大の魅力は、なんといっても寄附先自治体から受け取ることのできる返礼品です。 返礼品は原則として、寄附金額の3割以内の地場産品で、各自治体がさまざまな名産品を返礼品として用意しています。
人気の返礼品としてはイクラやウニ、カニなどの海産品やステーキ肉、高級フルーツなどが挙げられますが、お酒や工芸品、家電などを返礼品として用意している自治体もあります。 返礼品は、ふるさと納税ポータルサイトを利用すれば、ネット通販感覚で欲しいものを選ぶことができ、先生方の欲しいものがきっと見つかります。
■ ふるさと納税の仕組み
期間
ふるさと納税は1年単位で計算します。 1月1日~12月31日までです。 この期間に寄附をした額がその年のふるさと納税分としてカウントされます。
年末に寄附をした場合、手続きが間に合わない可能性もあるのでなるべく早めに寄附することをおすすめしていますが、ふるさと納税の寄附の締め切りはクレジットカード払い(寄附)であれば、12月31日ギリギリまで、当年中の受付としてくれる自治体も多いので、あきらめないでチャレンジしてみてください。
金額
寄附は「寄附」なので、いくらしてもかまいません。 ただし、ふるさと納税として寄附をした金額について税金が安くなる範囲には上限があります。 この上限までの限度額で寄附ができる金額の目安は「今年の課税所得」によって変わってきます。
例えば年間の所得が1,500万円の場合、2,000円の最低負担金で寄附できる上限額は約38万円までとなります。 この金額までならいくら寄附をしても寄附をした金額から2,000円を差し引いた金額が戻ってきます。
つまり380,000円の寄附なら378,000円分税金が安くなるわけです。 これを超えると税金は安くならず超えた分の寄附は自己負担となります。 なお、ふるさと納税のポータルサイトなどでは「寄附可能金額のシミュレーション」などが用意されていることが多いですが、これは少し注意してください。 税金の計算というのは複雑で単純に計算することができないのです。
例えば個人型確定拠出年金医療費控除、特定支出控除などの節税対策(所得控除)を利用している場合は所得が小さくなり、結果として所得税住民税額も小さくなり、ふるさと納税で、最小自己負担で寄附できる「限度額」も小さくなってしまいます。
住宅ローン減税のような税額控除は直接の寄附限度額には影響しませんが、多額の減税がある場合などは還付するだけの税金がなくなってしまい、結果として還付されないこともあります。
皆さまの状況に応じてふるさと納税の寄附額を調整する必要があります。 個人的には計算をして、少しゆとりがあるくらいの寄附金額にしておけばよいと思います。
税金の控除、還付の手続き
勤務医の先生方は確定申告をされる方がほとんどです。 確定申告の際に自治体から発行される寄附金控除証明を用いて確定申告をすることにより、所得税と住民税が還付される仕組みとなっています。 |