先生方にとって開業は人生(ライフプラン)の中での大きな決断です。 「患者さんが集まるのか」「借り入れの返済は問題ないのか」など、平時でも大きな不安を抱えてスタートします。 2020年春以降にご開業された先生方はどのような気持ちで開業を迎えられたのでしょうか。
いまだに収束の見えないコロナ禍で「内覧会中止によるPR不足」「受診控え」など、大きな逆風の中でのスタートを余儀なくされた先生も多かったのではないでしょうか。 図の通り2020年は多くの診療科で受診控えが起こり、中でも小児科や耳鼻咽喉科については大きな影響が出ています。
出典: 第143回社会保障審議会医療保険部会 資料4のP34 https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_19463.html
この受診控えの状況の中、既存のクリニックでも、とても順調に経営されているクリニックと、なかなか患者さんが戻らないと苦しんでいるクリニックと双方存在します。
中でも2020年にご開業された先生方はどうだったのでしょうか。 やはり順調にスタートできたクリニックとなかなか軌道に乗れないクリニックと双方存在しています。
当社のお客様で順調にスタートしているクリニックの特徴は、
- 厳しめの事業計画が策定されている
- 専門特化などクリニックの特徴が明確
- 情報発信などのツールが整っている
- 自院の強みをWEB、ブログなどで発信している
などの共通点が見えてきます。
我々に開業のご相談をいただく際に
- 病院並みの医療を目指し多大な設備投資
- 診療圏調査実施報告書の見かけの数字で判断
- エリアの分析が不十分
- 自院の医療の特徴が不明確
どう見ても損益分岐点が高かったり、集患が読めなかったり、とても甘い事業計画を見ることがあります。 苦しんでいる既存のクリニックや軌道に乗れていないクリニックはこのような何らかの理由があるのではないでしょうか。
コロナ禍はある意味そのクリニックを取り巻く本来の環境を明確にした、とも考えられます。 この2年間は開業を本当によく学べた期間でした。
今、開業を考えるとしたら、どのように計画を立てればよいのでしょうか。 実はコロナ禍以前と以後で事業計画策定のための「モノサシ」は変わっていないと私たちは考えています。 6月のセミナーでは多少の逆風には耐えうる事業計画を策定するための「モノサシ」についてお伝えしたいと考えています。 |