1. 都市部診療圏は半径500m~1km、郊外型診療圏は3km
個人診療所のマーケティングを考える場合、診療圏の『距離設定』は重要なテーマといえます。
外来患者さんがどのエリアから来院されるのか、そのエリア内でどの程度のシェアを目指すべきか、競合となる医療機関はどこか、専門医療機関の連携先はどこにすべきかなど、これらはいずれも、診療圏を設定することによって、はじめて具体的にイメージできるようになります。
では、診療圏は具体的にどれくらいの広さを見込めばよいのでしょうか。 診療所と病院では若干異なりますが、基本的に外来診療圏を考える場合は、都市部で半径500m~1km、郊外で半径3kmを目安としています。
この距離をどのように導き出したのか、【図1】をご覧ください。 これは、支援してきた診療所における、外来患者さんの自宅からの距離別分布です。 患者さんの7~8割が住んでいるエリアは、都市部ではだいたい半径500m~1km、郊外では半径3km前後だということがお分かりいただけると思います。
当然、同じ都市部でも、オフィス街ではより狭い範囲になり、郊外でも人口密度が低ければ、より広い範囲になります。 また、医療機関の特徴によっても異なり、不妊治療や児童精神科、特殊な治療を行う医療機関では、全国から患者さんが来院されることもあります。 |