■ 現在の株式相場の環境
本稿執筆時点(9月某日)において、日経平均株価は2万円を超え、アメリカの株式指数であるNYダウは史上最高値を更新中、新興国においてもインドやブラジルの株式市場がそれぞれのマーケットにおいて史上最高値を更新しています。 私達が運用をお手伝いさせていただいているお客様は、国際分散投資を基本スタイルとしていますので、世界各国の株価上昇の恩恵を受けており、多くの方が評価益となっており喜んでいただいている状況です。 (もちろんお客様ごとに運用開始時期や運用内容が違うので一概にはいえませんが)
■ 運用が好調なときに気をつけたいこと
このようなときには「どれを買えば儲かるか?」というリターンばかり考えて、リスクへの気配りをおろそかにしてしまう傾向があるので要注意です。 今振り返るとリーマンショック前の2006年から2007年頃はそのような雰囲気だったと思います。 仮に暴落してしまったときに「こんなつもりじゃなかった!」という気持ちにならないよう今のうちに対策を検討しておくと良いです。
■ 今だからこそやっておくべきこと
1. 3~5年以内に使う資金がないかどうかを確認 まずは、数年先の近い将来で、大きな支出がないかを確認です。 例: お子様の学費、自宅のリフォーム等 もし近い将来資金を使う予定があれば、今のうちから運用資金を少しずつ売却することをお勧めします。 もちろん資金を使うギリギリまで運用を続けて、さらなる利益を狙うという選択肢もありますが、万が一の暴落を想定すると株式市場が回復する時間を待てずに売却せざるを得なくなるという可能性もあります。 欲張った考え方をするよりは、多少の機会損失が発生したとしても安全寄りに考えられる方が良いのではないでしょうか。 2. 自身のポートフォリオの内容を確認 特に資金を使う必要がなければ運用を継続することになりますが、自分自身の運用内容を今一度見直しです。 仮に、またリーマンショック級の大暴落が起こったとすると
- 株式と債券半々の内容で30%以上の下落
- 株式のみの運用だと50%以上の下落
が想定されます。(下落率はおおよその目安です。) そして各国の株式市場がリーマンショック前に回復するまで概ね3~5年の時間を要しています。 もしも
- そんな下落は我慢できない
- そんな時間回復を待てない
という方は、今のうちにリスクを抑えた運用に切り替えると良いです。 自分自身が許容できるリスクの範囲内で運用をすることが、運用を長期で考えられる基礎となり、運用を長期化することが、成功への可能性を上げてくれます。 もしも、運用はまだ10年以上考えているし、暴落があってもあわてないで大丈夫という方は現状維持で良いと思います。 ここまでの内容では下がった想定ばかりをしていますが、今後も継続して株式市場が上昇する可能性も十分にあり得ます。 長期で構えることができる方であれば、わざわざ上昇の恩恵を受ける可能性を自ら潰してしまう必要はないので、これまで同様の運用を継続されると良いのではないでしょうか。 ※ 今回の内容は運用に対する考え方の一例を示したものであり、将来の運用成果を保証するものではありません。 運用商品の購入、売却にあたってはご自身の責任と判断のもと、行っていただくようお願いいたします。
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