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m3コンシェルジュ 高橋 和宏

リスクマネジメント・ラボラトリー

高橋 和宏

皆さま、こんにちは。 m3.com上において、株式会社リスクマネジメント・ラボラトリーのコンシェルジュを務めている高橋 和宏です。

新型コロナウイルス感染拡大の影響による株価下落以前から、ここ3年はマーケット環境もあまり良いとは言えず、利益の出づらい状況が続いてしまっています。

長期運用が前提であればさほど気にならないと思いますが、もしこのような状況下で運用資金の一部を解約しなければならないとしたらいかがでしょうか?

運用開始前に対策を想定しておくことをお勧めいたします。 前回に引き続き、「運用内容を決める考え方」の後編です。(前回はこちら

それでは、どうぞ。

安心老後のためにお金にも働いてもらう 27
運用内容を決める考え方 後編

安心老後のためにお金にも働いてもらう 27

運用内容を決める考え方 後編

■ 長期運用で成功するために大切なこと

過去のメールマガジンでもお伝えしているとおり、長期運用で成功するために大切なことは『運用状況が悪いとき(=マイナスになっているとき)に解約をしてしまうことを避ける』というものです。

過去の世界の株式市場を見てみると、一時的に状況が悪くなった(=株価が下がった)としても時間が解決してくれました。

つまり解約せずに運用を続けていたら元通り以上に回復してくれたのです。

ただし運用状況が、いつどの程度悪くなるのかは事前に予測することはとても困難であり、事実上不可能でしょう。

そのため「運用状況が悪くなるのを避ける」という選択はできません。

 

■ 解約時のダメージを軽減する

それでもお金がいついくら必要であるかは分かりませんし、お金が必要になって運用資産を解約しなければならないときがあると思います。

そこで運用資産をいくつかのブロックに分けて考えてみることにします。


STEP1 運用資産全体のバランスを考える(1ブロック)



リスクやリターンを考慮して、運用資産全体のバランスを考えます。 途中解約の想定にはまだ対応していません。


STEP2 途中解約に備え、安定運用資産を組み入れ(2ブロック)


「運用状況が悪い」「途中解約をしないといけない」 この2つの要素が重なってしまう場合に備えて、安定運用資産を組み入れます。

安定運用資産は価格変動が比較的少ないため、相場下落時のダメージが少なくなることが期待されます。 これで途中解約をしやすくなりました。  ただし、期待リターンが落ちてしまうことになります。


STEP3 積極運用資産も加える(3ブロック)



安定運用資産を組み入れたことによる資産全体の期待リターンの低下を避けるため、積極運用資産も加えるようにします。

この積極運用資産の部分のみを切り取ってみると、自身が想定しているより高いリスクを取ってしまっていることになりますが、運用資産全体で考えると当初想定していた運用内容と同程度のリスクリターンのバランスとなってくれています。

 

■ 出来るだけ多くの資産をマーケットに留めるように

運用開始前にリスクリターンを想定したり、一部の運用資産を途中解約に対応できるよう調整を行なったりするのには共通の目的があります。

それは「出来るだけ多くの資産をマーケットに留めるように」するためです。

私たちは運用成果をコントロールすることはできませんが、投資金額をコントロールすることは可能です。

運用資産が下落してしまった後ではどうすることもできませんが、事前に対策を考えておくのは効果的ではないかと思います。

※ 今回の内容で推奨・非推奨している投資方法は将来の運用成果を何ら保証するものではなく、考え方の一例を示したものです。

※ 投資にはリスクがございます。
実際の運用にあたっては目論見書等をご覧いただき、ご自身の判断と責任のもと、行っていただくようお願いいたします。

m3コンシェルジュ 高橋 和宏

いかがでしたでしょうか?

金融庁の報告書によると老後の生活のためには年金だけでは資金が足りず、約2,000万円の資産が必要だそうです。

年金給付のさらなる悪化の可能性を考えると、この金額以上の「自助努力」が必要だということです。

やはりお金には頑張って働いてもらわないといけないようですね。


過去のメールマガジン (シリーズ)

  ⇒ 安心老後のためにお金にも働いてもらう

  ⇒ 自分の身を守る投資

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※ この内容は、メールマガジン配信日の情報に基づいています。