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自分の身を守る投資 第8回

資産配分 ~ポートフォリオ~

m3コンシェルジュ 高橋 和宏

リスクマネジメント・ラボラトリー

高橋 和宏

皆さま、こんにちは。 m3コンシェルジュ、株式会社リスクマネジメント・ラボラトリーの高橋 和宏です。

「自分の身を守る投資」。 第8回は「資産配分 ~ポートフォリオ~」についてお伝えします。 世界中で巨額資産を運用している機関投資家は、ほぼ必ずポートフォリオ運用を行っています。

今回は日本最大の運用機関であり、私達の年金資産を運用しているGPIF(年金積立金管理運用 独立行政法人)の資産内容を参考にしながら、個人投資家の資産運用について検討していきたいと思います。

■ 「商品」ではなく「資産配分」から考える

資産運用を始めるにあたり、一般的に「良い商品がどれであるか」を考えてしまうケースが多いように思われます。 「良い」という定義は人それぞれですが、高い金利が受け取れる商品や、大きな値上がりが期待出来そうなものなどを選択されることが多いのではないでしょうか。 しかし、商品ありきで資産運用を考えていった場合、結果的には偏った運用になってしまいます。

例えば洋服選びを思い浮かべてみて下さい。 その時その時で自分の好みの洋服を選んでいった結果、タンスの中に同じような色、同じようなデザインの服が並んでしまっていた、ということはありませんでしょうか?

金融商品の選択においても同様の傾向がみられます。 中でも運用商品の場合、同じような種類のものを選択し続けてしまうと、経済環境の変化によって運用成果に大きな偏りが生じてしまう危険があるのです。

まずは運用する資産全体の内容(=配分)をどのようにするかを考えていくようにします。 この運用資産の配分のことを金融用語では「ポートフォリオ」と呼んでいます。

■ 各アセットクラスの特徴

「ポートフォリオ」の内容をどうやって決定していくか。 そのためにはまず投資対象となる資産の値動きの特徴を理解する必要があります。 冒頭紹介しましたGPIF(http://www.gpif.go.jp/)は代表的な4つのアセットクラスの特徴を、過去の値動きに基づいて以下のように分析しています。



出典元: GPIF 平成26年10月31日 プレスリリースより 

株式での運用は長い目でみれば期待リターンが大きい反面、リスクが大きくなっています。 一方で債券での運用はリスクを抑えた運用が出来ているが、株式と比較した場合、期待リターンは大きくないという特徴があります。

リターンを大きくしたい場合は株式を多めに、リスクを抑えたい場合には債券を多めに組み入れるという戦略になってきます。

上記の表の外国株式であれば「年間6.4%値上がりする期待があるが、27.3%値下がりしてしまう可能性がある」と誤解されやすいのですがそうではありません。 例えば3年間の運用で5%の運用が出来たとしても

A +30%、-50%、+35%
B +6%、+4%、+5%

上記の場合では、Bの方が運用成果が安定しており、Aは年によって運用成果のバラツキが大きくなっています。

この場合をもって「Aの方がBよりもリスクが大きい」と表現されるのです。

GPIF基本資産配分


出典元: GPIF 基本ポートフォリオ http://www.gpif.go.jp/gpif/portfolio.html

GPIF ポートフォリオの特徴は以下の通りです。
・ 株式と債券の割合がそれぞれ50%
・ 国内60%、海外40%

■ ポートフォリオの決定

まずは資産全体に対してどのくらいの割合で株式に投資をするかを考えます。 そして、残った資産で債券に投資をしていきます。 こちらはそれぞれの考え方や状況によって異なってくる部分であるため絶対的な正解はありませんが、ひとつの目安として以下の2つの割合のうち、小さい方の数字を株式の組み入れ比率として考えられると良いかも知れません。

1. 運用予定年数 × 10%
2. 年間下落許容度 × 2 × 10%

例えば、「老後のための運用として10年以上運用予定。 年間20%程の下落であれば許容(我慢)出来る」というお考えの方がいたとします。 「1」では10 × 10 = 100%、「2」では20 × 2 × 10 = 40%となり数字の小さい40%を取るので運用資産に対する割合のうち40%を株式に、60%を債券に投資をするという目安が出来ます。

ちなみにGPIFの割合で運用を行っていた場合(株式の割合が全体の50%)、リーマンショックが起こった2008年の年間パフォーマンスは約24%のマイナスでした。 この下落の数字が大きく感じるようであれば先程の目安の配分から、更に株式の比率を落とすようにすると良いと思います。

m3コンシェルジュ 高橋 和宏

いかがでしたでしょうか?

プロの投資家である機関投資家は不確実な将来のマーケットに対して、「いかにリスクを抑えながら最大限のリターンを得られるか。」という考えのもとに運用をしています。

個人投資家の方も、概ねお考えは一緒ではないかと思います。 機関投資家のポートフォリオをぜひご参考にしていただきたいと思います。

 

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