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コンシェルジュ 佐久間 洋

リスクマネジメント・ラボラトリー

佐久間 洋

皆さま、明けましておめでとうございます。 m3.com上において、株式会社リスクマネジメント・ラボラトリーのコンシェルジュを務めている佐久間 洋です。

昨年は見えないウイルスに振り回され、皆様方にも大きな変化のあった年だったのではないでしょうか。 今年はどのような年にするのか、年末年始に様々お考えになった方もおられると思います。

先生方は「お金のこと」「ライフプランのこと」など、医療以外の周辺知識についても様々なことで悩まれています。 特に開業されてからは「クリニックの経営のこと」、「税金のこと」、「職員のこと」など、そのお悩みは多岐にわたります。

我々がコンサルティングの現場で先生方から「開業前にこの情報を知っていたらこんなに悩まなかったのに」とよく言われる内容について、2019年からコラムとセミナーで継続的にお伝えしています。 2021年のセミナーについては現在鋭意企画中です。 内容確定次第ご案内いたしますので、ご期待ください。

今回は「患者数が減っても売上を維持できるたった一つの方法」について考えます。

【開業前に知っておきたいクリニックの作り方】
「患者数が減っても売上を維持できる
たった一つの方法」

【開業前に知っておきたいクリニックの作り方】

「患者数が減っても売上を維持できる
たった一つの方法」

ドクター総合支援センターの近藤です。

ご存じの通り、昨年(2020年)は多くのクリニックで、新型コロナウイルスの影響で大幅に来院患者数が減りました。 そして、本稿執筆時点(2020年12月)では診療科目によってはまだまだ大きな影響を受けているクリニックも多いようです。

この、来院患者数が減った状態で利益が出ているのなら良いのですが、赤字になっているクリニックはなんとか利益が出るように診療報酬(売上)を上げていかなければなりません。 売上を上げると言っても、患者さんの受診行動が変わってしまい、今までのように患者数を増やすことは難しいクリニックもあるかもしれません。

このような時にでも売上を維持できる方法が一つだけあります。 それは「診療単価を上げる」ことです。

クリニックの売上は 診療単価 × 患者数 であらわすことができます。 患者数が減れば、それを補えるように診療単価を上げれば売上を維持することができるのです。 患者数が10%減れば、診療単価を10%上げれば良いのです。

「今の診療単価を10%も上げることは無理だ・・・」という方がおられるかもしれませんが、何か方法がないか考えてみます。 患者数が減ったと言っても、全ての方が受診抑制をしているわけではありません。 受診を控えている患者さんは軽症の患者さんが多いのだと思います。

軽症の患者さんには検査などはあまりせず、診療単価が比較的低い方が多いのではないでしょうか。 このような状況でも受診している患者さんは、症状が辛い、治療していないと不安だ、などという方々だと思います。

そして、そのような患者さんには様々な検査をして原因を追及し、治療を行うというプロセスが必要になります。 その結果、診療単価が自ずと高くなり、このような患者さんが今まで以上に受診していただければ、全体の診療単価も高くなります。

では、どのようにすればそのような患者さんに受診していただけるようになるのでしょうか。 まずクリニックの専門分野、得意分野が何なのか、どのような症状で困っている患者さんが自院を受診すると良いのかを改めて明らかにします。

そして、そのような患者さんに対して役に立つ情報をわかりやすく伝え続けます。 情報の伝え方は様々ですが、ホームページやブログを活用するのが最も効果が現れやすいと思われます。 特にブログは自分で簡単に情報を発信しやすいのでお勧めです。

内容は具体的な症状で受診した患者さんの状況をわかりやすい言葉で伝えることを考えます。 具体的には最近よく治療をしている症状について、毎日患者さんにお話しされていること、などを書きます。

自院を受診している患者さんの後ろにはその何倍もの同じような症状で困っている方々がいるはずです。 そして、その方は困っている症状をキーワードに入れてスマホで検索をします。 その検索に自院のブログがヒットして読んでいただければどうでしょう。

患者さんは自分と同じような症状に関する情報を見て、少し安心して感謝の気持ちが出てくるのではないでしょうか。 その結果、自院を受診していただける可能性が出てくるのだと思います。

診療単価を上げる方法はまだ他にもあると思いますが、そのための自院ができることはないのか?など、クリニック全体で話し合いなどをして、できる限り行動をしていただければと思います。

コンシェルジュ 佐久間 洋

いかがでしたでしょうか?

クリニックを運営するための収益を確保するために、できることは様々です。 コロナ禍をきっかけに様々な変化が起きており、今までと違う状況に戸惑っておられる先生方も多いと思います。

今回の診療報酬(売上)を上げるというテーマはコロナ禍でなくても考えておられることと思いますが、今後の変化に耐えられる体力を蓄えるために、ここで、改めて、自院の収益構造など確かめてみていただければと思います。

収益を上げるための方法のもう一つはコスト(経費)を下げることも挙げられます。 このコスト削減については別の機会にお伝えできればと思います。

ドクター総合支援センターの近藤氏にも登壇いただく予定の今年のセミナーでは、「患者さんに選ばれるクリニックの作り方」や「ムダの削減」などもテーマとして準備しています。 これらのテーマについて考えてみたいという先生はぜひセミナーにご参加いただければと思います。

個別ケースについてのご相談は当社にてお引き受けしておりますので、いつでもご相談ください。

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