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コンシェルジュ 塩田 麻希子

リスクマネジメント・ラボラトリー

塩田 麻希子

皆さま、こんにちは。 m3.com上において、株式会社リスクマネジメント・ラボラトリーのコンシェルジュを務めている塩田 麻希子です。

はじめての資産運用」シリーズでは、証券の部署で働くことになった私が投資について勉強するにあたり抱いた疑問を、m3メールマガジンを連載している「先輩社員の高橋」との対話の中で解消していく様子をお伝えしていきます。

私と同じように投資や資産運用についてこれから知識を深めたいと思っている先生方の一助になれば幸いです。

まずは登場人物の紹介をします。

高橋高橋
資産運用アドバイザー。 コロナ禍で在宅時間が増え料理が少し上手くなった。

塩田塩田
昨年度、証券の部署に入ってきた。 何事も疑ってかかる性格。 コンビニのガパオライスがお気に入り。


それでは、どうぞ。
【はじめての資産運用 8】
コロナショックと2020年の株価の動き

【はじめての資産運用 8】

コロナショックと2020年の株価の動き

■ 2020年の株価を振り返り

塩田前回は「初心者が選ぶべき投資信託」ということで、S&P500と同じ値動きをする投資信託を購入するのがお勧めということと、その理由について教えていただきました。

高橋 はい。

塩田去年はコロナウイルスの影響で生活様式も変わりましたよね。 消費にも大きな影響が出たので株価がどんな値動きをした1年だったのか、気になります。

高橋 せっかくなので、一昨年の12月から去年の12月までの株価の推移を見てみましょう



クリックにより拡大!


FRBのサイトデータを元に筆者が作成
https://fred.stlouisfed.org/series/SP500

塩田コロナショックが起きた時は、「リーマンショック級の下落」などと言われていましたが、半年後の8月には元の価格に戻っていますね。

高橋 そうですね。 感染者数は増加していましたが、コロナウイルスが落ち着いたら企業の株価は上がると考える人が多く、結果として値上がりに繋がったのではないでしょうか。

塩田そういえば、コロナウイルスの影響で株価の下落が起こった時には、日本でもネット証券で口座を開設する人が増え、歴代最多数を更新したところもありましたよね。

高橋 そうですね。 緊急事態宣言や大統領選挙など色々なことがありましたが、2020年の年末にかけて順調に株価は値上がり傾向となりました。

 

■ 去年のマーケット環境で得をした人、損をした人

高橋 ところで、資産運用をしていて去年の2~3月のような大暴落が起きたら嬉しいと思いますか? それとも嫌だと思いますか?

塩田それは損をしたくないですし、大暴落は嫌ですね。

高橋 そうです。 普通、大暴落は嫌ですし起こって欲しくないです。 損をした人とはどんな人かと言うと、大暴落の際に運用資産を売却してしまった人です。

塩田なるほど。

高橋 去年2~3月の下落は急激かつ大きなものだったので、恐怖を感じて一度売却してしまった人も多かったものと思います。 しかしながら世間の大方の予想とは裏腹に、株価は半年もたたないうちにほぼ元通りの水準まで戻りました。

塩田そうですね。

高橋 売却した後、すぐに買い戻しが出来ていればいいのですが、中々そうもいかないケースが多いのではないかと思います。

塩田では、得をした人とはどんな人ですか?

高橋 得をした人は、下記の2パターンが当てはまると思います。
  • 下がったタイミングで追加投資が出来た人
  • 定時定額買付(=積立買付)をしていた人
高橋逆に下がったタイミングで追加投資が出来た方は、投資対象やタイミングにもよりますがそれなりの利益を出せたのではないでしょうか。

ただし、このようなことが出来るのは本当に投資が上手い人だけなので、全員がこのようにピンポイントで追加投資をするのはかなり難しいです。

塩田 確かにコロナウイルスで世界が混乱しそうな(あるいは既になっている)時に追加投資をするのは勇気がいりますし、私には出来なかったですね。

高橋 実は自分の意志で追加投資をしなかったとしても、自動的かつ定期的に買付を行ってくれる「定時定額買付」をしていた人も、去年のマーケット環境だと得をしているんですよ。

塩田どういうことですか?

高橋はじめての資産運用第6回」でお伝えした内容を思い出してみましょう。


仮に暴落が起こらず、赤い線のように順風満帆に株価が推移した状況を想定してみます。 順調にいった赤いラインで毎月、定時定額買付をしていると、3月~11月の間は大体平均3,500ドルあたりで買付をしていることになりますね。

塩田はい。

高橋 一方、現実のマーケットでは大きく下落していたので、3月~11月の間については・・・

塩田3,000ドルを割っているところでも買付が出来ているので、この間の平均買付単価は結構下がっているっていうことですね。 大体2,900ドル~3,200ドルですか!?

高橋 その通りです。 赤いラインと青いラインは同じくスタートが約3,400ドル、ゴールが約3,500ドルなのですが、途中経過が下がっていてくれた方が積立投資家にとっては得になるんですよ。

塩田なるほど。

高橋 ですので、積立投資家は相場の下落を悲しむどころか、むしろ大歓迎の気持ちでいていただいていいんです。

塩田なるほど、そういうことなんですね。 勇気を出しての追加投資はまだ私には難しそうですが、自動的に買ってくれる積立投資なら私にも出来そうです!

2020年のマーケットは長期運用をする上で大変勉強になる1年でした。
  • 長期で使わないお金を資産運用に振り向けること
  • 下がってもパニック売りをしないこと
  • 積立投資をしていれば暴落もいずれは自分の味方になってくれること
高橋 これらの項目は以前からお伝えしていることですが、実際のマーケットの動きを見た結果、改めて守っておきたい内容ですね。

去年再認識した上記の教訓を肝に銘じて、引き続き資産運用に取り組んでいきましょう!
コンシェルジュ 塩田 麻希子

いかがでしたでしょうか?

「今価格が下がっているので買い時だ」と考えていても、その後更に価格が下がったり、「もう少し下がるまで待とう」と考えていて買い損ねてしまったりとタイミングを掴むことは困難です。

定時定額の積立投資を行うことで、コロナショックのようなマイナス局面でも自身の資産を増やすことに繋げることが出来ますので、一度ご検討されてみてはいかがでしょうか。

株式会社リスクマネジメント・ラボラトリーでは資産形成におけるコンサルティングを数多く取り扱っております。 資産運用をこれから始めていきたいと考えていらっしゃる先生や、現在の運用を見直したいと感じておられる先生はぜひ当社をご活用いただければと思います。

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