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コンシェルジュ 塩田 麻希子

リスクマネジメント・ラボラトリー

塩田 麻希子

皆さま、こんにちは。 m3.com上において、株式会社リスクマネジメント・ラボラトリーのコンシェルジュを務めている塩田 麻希子です。

はじめての資産運用」シリーズでは、証券の部署で働くことになった私が投資について勉強するにあたり抱いた疑問を、m3メールマガジンを連載している「先輩社員の高橋」との対話の中で解消していく様子をお伝えしていきます。

私と同じように投資や資産運用についてこれから知識を深めたいと思っている先生方の一助になれば幸いです。

まずは登場人物の紹介をします。
高橋高橋
資産運用アドバイザー。 おかあさんといっしょのダンスの振り付けができるようになった。

塩田塩田
一昨年度、証券の部署に入ってきた。 研修でExcelの自動化機能を少し習得した。

それでは、どうぞ。
【はじめての資産運用 17】
日本と米国の経済動向比較

【はじめての資産運用 17】

日本と米国の経済動向比較

■ 日米実質GDPの推移

塩田前回のお話では「筆者の投資中身と2年間の運用結果」ということで、実際に私が投資をした中身と現時点でどれぐらいリターンが出ているかを確認しました。

高橋 はい。

塩田その中で、「良かった要因として比較的相場が良かったことと、コロナ禍の影響で価格が下がっている時に買えた。」というお話がありましたが、今回は主な投資地域である米国と日本の経済動向について、コロナショックの影響を見てみたいと思います。



セントルイス連邦準備銀行FREDのデータをもとに筆者作成
https://fred.stlouisfed.org/categories/32264

上のグラフは2016年4月から2021年4月までの日本と米国の実質GDPの値動きを比較したものです。 折れ線グラフの右側が日本円(赤色)、左側が米ドル(青色)の値を表しています。

高橋青色の米国の実質GDPは2016年から順調に右肩上がりでしたが、2020年の上期に大きく下がった後、2021年の4月にはコロナショック以前の生産額を上回って回復していることが分かります。

塩田赤色で示されている日本の実質GDPは米国と同様に大きく下がって、ある程度は回復したもののコロナショック前の値には戻っていないことが分かります。 コロナショック以前の伸びも緩やかですね。

高橋コロナの影響でうやむやになっていましたが、日本では2019年10月に消費税が10%に増税されたことにより、GDPが大きく落ち込み始めていました。 そのため元々日本の経済は大分ダメージを受けていました。

塩田なるほど。

高橋一方、米国ではロックダウン等の外出規制が実施されましたが、給付や減税といった財政措置が取られたこと、ワクチン接種の開始が早かったことによりGDPがいち早く回復しました。

 

■ 日米の財政・金融政策

塩田下の表に日本と米国の主な財政・金融政策をまとめてみました。

高橋米国は財政措置の規模の大きさもそうですが、発表や実施のタイミングにも注目が必要です。 欧州や日本の財政支出ではコロナショックによる経済の落ち込みが最も大きかった2020年の3月から6月に多く、その後は減少傾向にあります。

塩田 そうなんですね。

高橋一方米国は2020年の3月から6月に加え、ワクチン接種が加速した2020年12月から2021年3月にも、それまでを上回る財政出動が実施されています。




IMF(国際通貨基金)のサイトをもとに、筆者作成
https://www.imf.org/en/Topics/imf-and-covid19/Policy-Responses-to-COVID-19

塩田規模が大きく、継続した財政出動が米国の早い経済回復に繋がったのですね。 ワクチンの接種状況についてはどうなのでしょうか。

日本は51.15%、米国では53.13%(2021年9月11日現在)と日本のワクチン接種率もいち早くワクチン接種を開始した米国と並んできています。 新規感染者数については波がある状況ですが、下記のグラフの通りとなっています。



塩田日本も米国も感染者数はまだまだ多い状況ですが、米国の経済は回復傾向にあることが分かりました。

高橋医療と経済の両立はどこの国でも大きな課題ですし、日本と米国の政策の違いもどちらが良いとは一概には言えません。 日本にいながら経済の回復している米国の企業に投資をするというのは良い選択かもしれませんね。
コンシェルジュ 塩田 麻希子

いかがでしたでしょうか?

コロナショックの影響で日本と米国のGDPは大きく下がっていましたが、現在日本は回復傾向、米国は値下がり前を上回って回復しています。

未来の経済動向を正確に予想することはできませんが、少なくとも過去においては幾多の経済危機、株価下落を乗り越えて米国株式市場は最高値を更新し続けています。

株式会社リスクマネジメント・ラボラトリーでは資産形成におけるコンサルティングを数多く取り扱っております。

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