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m3コンシェルジュ 米田 弘司

リスクマネジメント・ラボラトリー

米田 弘司

こんにちは。 m3コンシェルジュ、株式会社リスクマネジメント・ラボラトリーの米田です。

「開業して1度も“人”に関しての悩みがないクリニックは、はたしてあるのだろうか?」というぐらい医療機関とクリニックの“人”の問題は多いと感じられます。

前回は、ヴィクティム(被害者意識・ネガティブな考え)という言葉の意味、ヴィクティム兆候にある従業員の特定方法、心からの承認を行う方法についてお伝えしました。

今回は、スタッフの行動を変える個別面談(個別レビュー)方法についてお伝えしてまいります。

インタビューは税理士法人エイアール税理士事務所 代表社員 原 知子税理士です。

これまでに200件以上先生方と一緒に開業に向け、開業場所の選定を始めさまざまなご支援をしてきました。 グループには社会保険労務士事務所もあり、経営から人の問題まで幅広く対応し、医療経営に関する問題解決など幅広く活躍中です。

豊富な経験に基づくアドバイスは多くの医療機関を魅了しております。 それでは、原税理士お願いします。

院長、院長夫人が知って得する人事マネジメントメソッド! 第2回
ヴィクティムマネジメントメソッド パート2

院長、院長夫人が知って得する
人事マネジメントメソッド! 第2回

ヴィクティムマネジメントメソッド パート2


こんにちは。 税理士法人エイアール税理士事務所の原 知子です。 前回に続き、クリニックの人事マネジメントについてお伝えしたいと思います。


ヴィクティムマネジメントのすすめ(パート2)
~ スタッフの行動を変える「個別面談(個別レビュー)方法」 ~


■ 個別面談の型(フレーム)

私が会社に勤務していた頃、賞与支給前に20名~25名ほどの社員面談を行っていました。 正直、この面談時期はストレスを溜め込む期間でもありました。

個別面談の型(フレーム)は簡単にいうと、「セットアップ → 振り返り → 共感・承認 →フィードバック(助言も含む) → 目標の共有」の実践です。

この個別面談の型(フレーム)を使うことにより、スタッフの不満を聴くだけではなく、そのスタッフに期待したいことを伝え、次の面談までにやるべきことを明確にする場に変えていくことができましたので、ご紹介させていただきます。

以下、ポイントをお伝えします。


■ スタッフの行動を変える個別面談(個別レビュー) 3つのポイント

ポイント1 セットアップ

個別面談は聴くことを80%、共感15%、フィードバック5%ぐらいという配分で行っておりました。 確かに聴くことは大切ですが、ゴール設定のない会話は、とりとめのない会話に終わってしまいがちです。

また、かなりの時間を要することになり、長い人(ヴィクティム度の高い人)の場合、2時間ぐらい掛かり、終わった後は脱力感でいっぱいになりました。

個別面談(レビュー)は、カウンセリングや身上相談ではないので、対話のゴールを最初に決定し、スタッフへ伝えて(セットアップして)から始めることで、個別面談の生産性が上がり、対話の時間が大幅に短縮されます。

例えば、仕事の失敗が多いスタッフ(明らかにヴィクティムに傾いているスタッフ)に対しては、

「最近、**について、間違いなく○○さんにも不満があったと思う。 そこで是非、○○さんの話を聞かせてほしい。 そして、面談終了の時には○○さんの仕事上の目標を決めて一緒に頑張っていけたらと思う」

というような会話になると思います。


ポイント2 行動の振り返りから対話を広げていく(振り返り → 共感・承認 → フィードバック → 目標の共有)

実のところ、私は「個別面談」が苦手でした。 「スタッフと何を話したらいいのか?」「このようなことを聞いたら、こちらの意に反して不快なことを思われるのではないか?」等、ネガティブなことばかり考えていました。

そこで、スタッフに対して、過去半年間の振り返りをしてもらうことを考えました。

もちろん、思い出すだけではなく、テーマを決めて次の手順で質問していくと、スタッフとの会話が苦痛ではなくなったと感じました。

  1. この半年どのように活動したか
  2. 何が成果か
  3. できなかったことはないか
  4. どのようにしたらよかったか

上記の質問をゴールとする理由は、半年間の振り返りをすることで、今後の行動を鮮明にするためです。 スタッフに仕事の振り返りをさせることで、成功と失敗を踏まえて今後の行動内容をイメージしてもらうことが狙いです。

そして、「成果やできたことに対する承認」をしながら、クリニックとしてサポートできることを伝え、今後の目標を共有していくことになります。

しかし、「言うは易く行うは難し」で、未熟な私には、この段階までなかなか辿り着くことができませんでした。


ポイント3 計画と実行の溝を埋めるために

当たり前かも知れませんが、「いくら一生懸命考え、綿密な計画を作ったからといって、それがそのまま実行されるわけではない!」ということです。

つまり、計画と実行することの間には大きな溝が存在していたのです。 計画に限らず、やるべきことはわかっているけど、なかなか実行に移せない時がありませんでしょうか。

例えば、

  • 深酒は体に悪いとわかっていても、なかなかアルコールを止められない。
  • 糖尿病などの患者さんは、日ごろ食事制限が必要ですが、大好きな甘い食べ物を止められない。
  • 勉強しないと合格できないと理解していても、勉強に身が入らない。

など、やるべきことはわかっているけど、どうしても止められない、実行に移せないこと等、日常生活ではたくさんあると思います。

それでは、計画はあるのになぜ実行に移せないのでしょうか? それは、実行に移すための情報と動機づけが不足しているからではないでしょうか。

これまでの経験から、相手に伝えることで「実行に移しやすくなる情報」があることがわかりましたので、下記にまとめました。

 

■ 実行に移しやすくする情報

  1. なぜこれをやるのか?
  2. 仕事の完了形は?
  3. 納期はいつか?
  4. 時間はどれくらい掛かるのか?
  5. 業務設計(業務分解)の方法は?
  6. 聞く人・協力者は得られるのか?
  7. 報・連・相は誰にするのか?

この1から7の情報をより多く伝えるように心掛けることで、スタッフの動きが少しずつ変わって来たように感じました。

人と人、意見の対立や不平不満はどの社会環境内でもあると思いますが、主軸になるリーダー(院長や理事長)が、スタッフへの心掛け一つ工夫することで、院内環境の変化が現れると思っています。

以上、実践しやすい個別面談の型(フレーム)をお伝えいたしました。 ご参考にしていただければ幸いです。

m3コンシェルジュ 米田 弘司

いかがでしたでしょうか?

勤務医時代には考えもしなかった「人事マネジメント」。

スタッフ1人1人に心もあれば感情もあるので、先生の思い通りにはなかなかいかないものだと感じております。

個別面談(個別レビュー)の方法を意識してはいかがでしょうか。

次回は「失敗事例から個別面談を効果的にしていくためには」についてお伝えしたいと思います。


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