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m3コンシェルジュ 松尾 貴博

リスクマネジメント・ラボラトリー

松尾 貴博

皆さま、こんにちは。 m3コンシェルジュ、リスクマネジメント・ラボラトリーの松尾です。

新規開業やサテライト展開をお考えの先生にとって、最初の課題は、開業形態と用地選定です。 戸建てなのか、ビル診療所なのか、購入か、賃貸か、様々な開業形態があり、多くの先生が悩まれています。

とりわけ、開業時にかかる資金のなかでも不動産にかかる費用は非常に大きく、開業場所を決めてからは簡単にやり直しもできません。

では、開業の用地選定で後悔しないために、どのような基準で不動産を目利きすれば良いのでしょうか。

今回は、多数の開業実績のあるミサワホーム株式会社 高橋元樹氏が、不動産会社の観点から、用地選びのポイントをお伝えします。

それでは、どうぞ。

開業形態の種類と実態
後悔しないための不動産の目利き力

開業形態の種類と実態

後悔しないための不動産の目利き力

■ 新規開業にとって、良い場所とは?

こんにちは。 ミサワホーム株式会社の医療介護推進課の高橋元樹です。 弊社では、地域ごとの地主さんや不動産会社からの土地活用情報を多数保有しており、そのなかでクリニックに適した土地情報を選別してご提供しております。

開業をご検討の先生から多いご質問として、「どこか良い場所はないですか」というご質問があります。 ただ、全国で毎年4,000件以上のクリニックが開設されている昨今では、競合の少ない場所を探すのは至難の業です。

なかには、医療ニーズの高い地方へ落下傘で開業に臨むという例もありますが、先生ご自身やご家族のライフスタイルも大きく変える必要がありますので、慎重なご検討が必要です。

実際に開業を実現された先生に、用地選定の理由を確認しますと、「元の勤務先病院の近く」「自宅から通える範囲」「出身地など元々縁の深い地域」という基準で決めたというご回答をよく耳にします。

診療圏調査の結果も重要ですが、それだけでは開業形態や候補地域を絞り込みことは困難です。 まずは、どのような診療がしたいのか、どのような医療サービスを提供するのか、といった診療理念を定めてから、開業形態や用地探しをされた方が、先生にとって納得のいく「良い場所」に巡り合えることが多いです。


■ 開業形態の種類

開業形態には大きく分けて、以下の4つの選択肢があります。

 1. 土地購入で新築
 2. 土地貸借で新築
 3. 土地建物ともに貸借
 4. 建物の一部を貸借

■ 土地購入のメリットとデメリット

比較的資金に余裕がある場合、または土地価格が比較的低い地方などで多く見られる開業形態です。

取得費としては、土地の価格のほか、売買契約に伴う仲介手数料、不動産取得税がかかり、初期コストになります。 開業時に必要な資金が多額になるため、資金調達の難易度が上がります。

さらに、開業後のランニングコストとしては、賃料こそ発生しませんが、固定資産税、都市計画税といった不動産所有に伴うコストがかかります。

メリットとしては、取得後は、土地の利用計画については自由に計画することができ、自宅を併用したり賃貸住宅やテナントなどを併設したりすることもできます。 クリニックの建築についても、先生の意向に沿って計画できるので、理想のクリニック開設ができます。

また、リタイア後も不動産を所有し続けますので、有効活用することもできます。 第三者承継、売買や賃貸、他用途への転用など可能性は広がります。

m3コンシェルジュ 松尾 貴博

いかがでしたでしょうか?

開業形態には大きく分けて4通りあり、そのなかでも土地を購入するかどうかは資金調達の金額にも大きな影響がありますので、慎重に検討すべきですね。

理想のクリニックの建築と開設を目指すと土地購入は有効な手段ですが、当初の借入れを抑えたいといった資金繰りの観点からは避けた方が良いかもしれません。 いずれにしても、開業形態については、先生の長期的なビジョンが必要になります。


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