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開業時の薬局選びが、安定経営のカギ!

患者さんの満足度アップの方法

m3コンシェルジュ 松尾 貴博

リスクマネジメント・ラボラトリー

松尾 貴博

皆さま、こんにちは。m3コンシェルジュ、株式会社リスクマネジメント・ラボラトリーの松尾です。クリニック開業時には、物件の内装工事、医療機器の購入、広告宣伝費など、多額の開業資金を投入されます。

先生方ご自身の思い描くような清潔感のある内装にし、最新の医療機器を設置し、クリニックの看板やホームページなどで積極的に宣伝されるかと思います。その甲斐あって、内覧会も開業初日も多数の患者さんが訪れます。

にもかかわらず、数ヶ月経過後、外来患者数が伸び悩んでしまった場合、どのように原因を見つけ、いかに解決したら良いのでしょうか。

今回は、実際に調剤薬局を経営している、今度の開業塾の講師の大道一馬さんに、クリニック開業時の注意点と患者さんにリピートしてもらうコツをお聞きしました。

それでは、どうぞ。

■ クリニック開業後の数十年を共にするパートナー選びとは?

患者さんにとっては、先生に診察してもらい、薬局で薬をもらって・・という一連の流れが、ひとつの医療の形になります。薬局が心強いパートナーであればあるほど、この医療の形が強固なものとなり、患者さんの評判を呼びます。

薬局の役割は薬に関する情報提供だけではなく、「患者さんの情報の共有」も重要な役割です。患者さんがクリニックへの不満・愚痴を、薬局内の待合室などで話したり、薬剤師に相談したりすることも多々あります。

例えば、受付の態度が悪いとか、予約しているのに長時間待たされたなど、不満の内容は多岐にわたります。患者さんのお名前等は匿名になりますが、不満の内容を先生にフィードバックするだけでも、客観的な問題点が浮かび上がってきます。

これにより、クリニックへのクレームに発展する事態を防いだり、患者さんへの対応を即時に改善することができ、患者さんのリピートにつなげることができます。まさに、二人三脚で増患に向けた連携体制ができるということです。

加えて、薬局もクリニックと同様に医療スタッフを雇用しているので、スタッフ教育・接遇、労務管理などで適切なアドバイスをしてくれる場合も多いのです。先生は、医師であると同時に経営者でもありますので、先生の医業経営を身近で見ている薬局からの助言を活用するに越したことはありません。

■ 開業後の最大のパートナーとしての医薬品の卸会社の役割

薬局に加えて、先生を大きくバックアップしてくれる存在があります。それが、医薬品の卸会社です。広域の卸会社は、どの業種よりも多くの情報を持っています。

先生が開業を予定されている場所付近の、A先生はこれくらいの患者数で、こんな評判で、専門はこうで、こんな薬を使って・・・。こんな情報を卸会社の営業パーソンは知っています。卸会社とまだ付き合いが希薄な先生もいらっしゃるかもしれませんが、卸会社は毎日訪問してくれる数少ないパートナーです。

しかも、卸会社にとっても、開業後にクリニック経営が順調に推移し、患者数が安定することが最大の目的です。そのクリニックに関連して、患者さんへの購入量が見込めるようにすることが仕事につながるからです。

よって、開業前から診療圏調査をはじめ、全力でバックアップしてくれます。しかも、開業支援の費用が割安であることが多いです。

■ 院外薬局か院内薬局か 今後の医療行政の動向も含めて

患者さんあっての医療です。患者さんに過度な金銭的負担を強いることはできません。では、実際どの程度、患者さんに負担があるのでしょうか。

現在の調剤報酬では、後発医薬品調剤体制加算をしているか、基準調剤加算の要件を満たしているかで大きく上下します。目安としては、下記の調剤報酬が患者さんの負担となります。

総合病院の処方の目安 300点
内科処方 250点
整形外科処方 200点
皮膚・耳鼻科・小児科処方 150点
眼科処方 120点

例えば、患者さんが1割負担の場合、300円~120円程度の負担増加となります。 クリニックで受け取ることに比べ、薬局で薬剤師が併用薬のチェックをし、患者さんにしっかりとした説明をするという前提であれば、患者さんとしても納得のいく程度の負担との見方も多いです。

既に目にされた先生も多いかもしれませんが、先月30日に財務省財政制度分科会が社会保障について提案をしました。

財務省 財政制度分科会(平成27年10月30日開催)、社会保障(2)
https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/proceedings/material/zaiseia271030/01.pdf

社会保障費を削減しなければならないとの判断です。予想通りではありましたが、後発医薬品の更なる使用推進など、先生方の処方にも影響を及ぼす内容が見受けられます。

また、薬局業界にとっては激震の内容でした。財務省は、薬局の調剤料を半額ベースにし、後発医薬品の使用が60%以下の薬局には罰金を、といった内容です。

当然、薬局にとっては死活問題となってしまいますが、患者さんの負担は減るわけです。医療行政の動向を見ながら、薬の処方についても考えていく必要があります。

m3コンシェルジュ 松尾 貴博

いかがでしたでしょうか?

薬局や卸会社のように、開業後のクリニックに頻繁に出入りするパートナーほど、クリニック経営にとって有益な情報を持っているということが分かりますね。

先生の医業収益と患者さんの満足度アップの観点から、どの選択肢が先生にとって最善か検討される必要があります。

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