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m3コンシェルジュ 松尾 貴博

リスクマネジメント・ラボラトリー

松尾 貴博

開業プロセスのなかで、一番大きな決断は開業用地の決定です。 土地から購入される場合は、土地の取得にかかるイニシャルコストや、取得後は税金などのランニングコストが大きくかかります。

ビル診療所の場合であっても、クリニックの内装などにかかるコストを考えると、一度決定した開業地を安易に変更することは困難です。

かといって、あまりに慎重になり過ぎて検討期間が長くなると、検討している不動産や物件が他に流れてしまうこともあります。

では、開業用地決定のプロセスで後悔しないために、どのような観点で不動産を目利きすれば良いのでしょうか。

今回もミサワホーム株式会社 高橋元樹氏が、不動産会社の観点から、用地選びのポイントをお伝えします。

後悔しないための不動産の目利き力
開業用地選定の極意

後悔しないための不動産の目利き力

開業用地選定の極意

■ 見つけやすい立地か

こんにちは。 ミサワホーム株式会社の医療介護推進課の高橋元樹です。 前回に続きまして、開業の用地選定のポイントをお話します。

弊社では、地域ごとの地主さんや不動産会社からの土地活用情報を多数保有しており、そのなかでクリニックに適した土地情報を選別してご提供しております。

当然ですが、クリニックに来院してもらうためには、患者さんにクリニックのことを知ってもらわなければなりません。 見つけてもらいやすいクリニックの立地は、視覚的なアプローチ口語的なアプローチがあります。

 

■ 視覚的なアプローチ(目につきやすいか)

視覚的なアプローチとは、目で見て見つけやすいかどうかです。 クリニックのおおよその場所を意識している来院患者さんと、ほとんど意識していない通行人の方と、2つの立場から考えることが大切です。

来院患者さんの立場からでは、診療を受けるという目的がありますので、近くまで来た時に見つけやすいかどうかがポイントです。 前面道路の幅員や交通量、近隣の建物の影響などを考慮して、クリニックを見つけやすいかどうかを確認します。

次に、通行人の立場からでは、将来の来院患者予備軍といえますので、無意識のうちにクリニックの存在を植え付ける必要があります。 こちらは広告や看板の大きさや位置などに気を配る必要があります。

開業候補地が挙がってきましたら、候補地の前を徒歩だけではなく、自転車、バイク、自動車、バスなどの様々な交通手段で通ってみて、立地的に見つけやすいかどうか、次に効果的な看板が設置できそうかどうか検討すると良いでしょう。

 

■ 口語的なアプローチ(言葉で伝えやすいか)

口語的なアプローチとは、言葉で伝えやすいかどうかです。 昨今ではインターネットでの情報発信が一般的ですが、新規の患者さんがクリニックを知るきっかけとして、口コミも大きな要因です。

誰にでも簡単に説明できる立地ならば口コミもしやすいですし、電話での問い合わせがあった場合もクリニックの場所を説明しやすいという利点があります。 公共施設や商業施設などのランドマークを基点にして2ワード以内でクリニックへのアクセス方法を説明できると良いと思います。

 

■ 通いやすいさ

クリニックに通いやすい立地かどうかは、例えば下記のような項目を確認します。

  1. 駐車場が十分に確保できるかどうか
  2. 敷地への出入りに危険はないか
  3. 生活動線から大きく外れていないか
  4. 調剤薬局には行きやすいか
  5. 自動車以外の交通手段があるかどうか

このように患者さんの目線で通いやすいクリニックは、ドクターや職員にとっても通いやすい立地といえますので、後々の職員採用にとっても有利になります。

m3コンシェルジュ 松尾 貴博

いかがでしたでしょうか?

診療圏調査で強大な競合クリニックが至近にあると分かれば、その近くでの開業は避けるべきかもしれませんが、全国で毎年4,000以上のクリニックが開設されている状況下では、ある程度競合クリニックは存在します。

開業候補地が次々に出てきても、どれも一長一短があり大いに悩まれる先生が多いですが、患者さんの視点に立って候補地の絞り込みをかけることも有効かもしれません。


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