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m3コンシェルジュ 米田 弘司

リスクマネジメント・ラボラトリー

米田 弘司

みなさま、こんにちは。 m3.com上において、株式会社リスクマネジメント・ラボラトリーのコンシェルジュを務めている米田 弘司です。

緊急事態宣言が解除になり、落ち着きを取り戻すのを期待した最中、第2波と思える感染確認者数が連日報道されています。 開業予定をしている先生からは不安の声も聞かれる中、現在ご盛業中のクリニックではどのような対応を取られているのか、興味があると思います。

そこで、開業をご予定の先生に向け、「クリニック開業 コロナ禍に学ぶ」を主テーマとして3回シリーズでお送りいたします。 第1回は「影響と資金繰り」について、河村税理士にインタビューしてまいりました。

河村税理士は近畿一円に150を超える医療機関を顧問先に持つ医業に特化したエキスパートです。 新規開業、事業承継そしてリタイアメントまで幅広くサポートが可能です。

それでは、どうぞ。

オンライン開業塾2020秋
第1回クリニック開業 コロナ禍に学ぶ
「影響と資金繰り」

オンライン開業塾2020秋

第1回クリニック開業 コロナ禍に学ぶ
「影響と資金繰り」

【米田】
新型コロナウイルス感染症の影響で、やむを得ず延期の決断を余儀なくされたり、クリニックモール等の賃貸物件が相次いでキャンセルになったりしているようですね。
 

【河村 税理士】
現在、開業中のクリニックではほとんどの科目で患者の減少傾向が見られます。 特に、ハイシーズンであった耳鼻咽喉科、そして小児科、内科が影響を受けています。 酷いところでは、医業収入が5割以上も減少したクリニックもあります。

【米田】
そのような状況では、多くの資金融資を受け、返済ができるのか、本当に開業をして成功できるのか不安になりますね。

ところで、コロナ禍での資金繰りは大丈夫なのでしょうか。 特に開業1年目のクリニックにとっては相当なダメージだと心配になります。
 

【河村 税理士】
開業資金の返済は借り入れ元の金融機関によりますが、たいてい1年間元金返済据え置きになっています。 利息だけの返済ということです。

そもそも科目によっては立ち上がりに時間がかかったりするので、ゆとりのある返済計画になっています。

【米田】
しかし、新型コロナウイルス感染症による来院患者の減少では、立ち上がりどころの問題ではありません。 まして、診療報酬の現金は2か月遅れで入金されます。

4月16日に緊急事態宣言を全国に拡大したと同時に、外来受診時の感染を恐れて受診抑制がかかり、患者の減少、6月以降の資金不足が懸念されているのではないでしょうか。
 

【河村 税理士】
そうですね。 さすがに厚生労働省も厳しい現実を目の当たりに感じているようで、2020年度の第2次補正予算で診療報酬の前払いを盛り込みました。

また、月間の医業収入が前年同月50%以下となる場合は、持続化給付金等の対象となり個人クリニックには100万円、医療法人には200万円の給付が受けられます。 ただ、今年に開業したばかりのクリニックは対象になっていません。

しかし、新規開業特例により対象も徐々に増えてきています。 持続化給付金は経費不要な消費税のかからない利益であるので、資金繰りには非常に有効的です。

その他、各都道府県、各市町村で協力金や支援金も多く準備されています。 アンテナを張っておくほうがいいでしょう。

【米田】
それでも、月々の返済や人件費、家賃、そして先生ご自身の生活費もあります。 すぐに不足すると思われます。
 

【河村 税理士】
独立行政法人の福祉医療機構は、クリニックへ最高4,000万円5年間無利息で融資をする貸し付けを行っています。 経済産業省からは実質無利息で5年間元本据え置きの特別貸し付けを行っています。 ともに運転資金が主になりますので、大いに活用すべきです。

日本医師会は、小児科の診療所の4月収入(入院を除く)が前年同月比39.2%減少だったとの調査結果をまとめ、診療報酬の上乗せを要望しているようです。

【米田】
患者が減少しているので、スタッフをローテーションで休ませているクリニックを見ます。 それには雇用調整助成金の対象ですし、家賃も医業収入の減少率で家賃補助もあります。

すべてが順風満帆な経営状態ではありませんが、医療は大切な生活のインフラですので、守り抜くための方法はどこかにあると考えていいでしょうか
 

【河村 税理士】
開業は事業です。 すべてが順風満帆ではありません。 今回のように世界的な恐慌がおき、それに振り回されているだけの一時的なことです。

一般企業は景気に左右されますが、医業は自費などを除くと左右されにくいと言われています。 一般企業はこのようなことを繰り返し経験することで力強い企業へとなっていきます。

顧問先の先生には、非常に苦しい時だからこそ、この苦境を乗り越えれば、よりよいクリニック創りができていると応援しています。

コンシェルジュ 米田 弘司

いかがでしたでしょうか?

第2次補正予算で、「医療機関、薬局等における感染拡大防止等支援事業」も決まりました。

安心して来院いただける支援もでてきています。 患者への不安の払拭はもちろん、スタッフにも精神的ゆとりが生まれ、よりよいクリニック環境創出となるでしょう。

これからの開業にはより安心、そして安全で診療が受けられるといったコンセプトが他医院との差別化の1つになりそうですね。

あえて苦境の開業を志す必要はありません。 しかし、誰も予期しないことが起こるのが事業です。

コロナ禍における資金繰り対策は、医業経営のスペシャリストで対応が分かれると思います。 当然、普段の経営にも同様のことが言えます。

当社におきましては、10月4日)、11日)、18日)と、専門家や開業されたドクターを講師にむかえ、開業セミナー: 『オンライン開業塾2020秋』を開催いたします。

今回インタビューした河村税理士の他、先輩ドクター、先輩パートナーを講師に迎え、講師による個別相談も可能となっています。

ご興味のおありの先生は是非、ご参加ください。 お会いできるのを楽しみにしております。

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