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m3コンシェルジュ 小野 博史

リスクマネジメント・ラボラトリー

小野 博史

皆さま、こんにちは。 m3コンシェルジュ、株式会社リスクマネジメント・ラボラトリーの小野です。

今回は、医療機関におけるクラウドサービスについての2回目です。 (前回の内容はこちら

執筆は、m3.comに掲載されており、東京(本社)・名古屋・大阪・福岡・シンガポールに拠点があり、医療機関経営支援の専門事業部を持つAGSグループAGS税理士法人/株式会社AGSコンサルティング)草 剛史氏にお願いしました。

それでは、どうぞ。

【医療機関におけるクラウドサービス】
クラウド会計システムについて

【医療機関におけるクラウドサービス】

クラウド会計システムについて

皆さま、こんにちは。 AGSグループ、AGSコンサルティング・ヘルスケア事業部の草剛史です。

日本で「フィンテック」という言葉が一般的に聞かれるようになって数年が経ち、当然、会計の世界でもフィンテックは無関係ではなく、特にここ数年のクラウド会計システムの進歩は目覚ましいものがあります。

今回はそのクラウド会計システムについてお伝えいたします。

※ フィンテック
 出典元: 日本銀行
https://www.boj.or.jp/announcements/education/oshiete/kess
/i25.htm/

FinTech(フィンテック)とは、金融(Finance)と技術(Technology)を組み合わせた造語で、金融サービスと情報技術を結びつけたさまざまな革新的な動きを指します。 身近な例では、スマートフォンなどを使った送金もその一つです。

■ クラウド会計システムを導入すべきか

いきなり結論から申してしまいますと、クラウド会計システムは導入すべきと考えています。 クラウド会計を提供している事業者は複数社あり、各社の特徴などはそれぞれのWEBサイトを参照していただければと思いますが、複数社のシステムを使用してみて実際のところのメリット・デメリットなどをご説明いたします。

 

■ クラウド会計のメリット

1. 預金やクレジットカード情報のオンライン連携
「クラウド会計と言ったら、これ!」という機能であり、メリットの大部分を占めると考えています。 従来の会計ソフトは基本的に手入力ですので、通帳を手元に用意し、日付、摘要、入金・出金の別、金額を目で見て確認して、それをそのまま会計ソフトに入力します。

クラウド会計では、これまでの「通帳の用意~会計ソフトへ入力」までの一連の作業を半自動的に行うことができます。

更に、会計の入力時には、取引内容に応じて勘定科目や消費税課税区分などを入力することで簿記上の仕訳が完成しますが、この勘定科目と消費税課税区分も半自動的に処理することができるのです。

具体的には、例えば、クラウドシステムに「預金の摘要に『A電力』という文言が出てきたら、“水道光熱費”で“課税仕入”という処理をする」というルールを覚えさせることでルール通りに処理ができる、というイメージです。

日付などを確認しながら、間違えずに会計ソフトへ入力するというのは、単純作業です。 機械にできることは機械に任せることにより、人にしかできない仕事の時間を確保することが可能です。

2. 経営状況をリアルタイムに把握できる
日々の会計処理をほぼリアルタイムで行うことができれば、経営状況をすぐに確認することができます。 会計の記帳は会計事務所に委託されている医療機関様も多いと思いますが、会計事務所においてクラウド会計で処理をすれば、会計事務所の担当者の訪問を待たずとも、クラウド上で自院の経営状況や預金残高を確認することも可能です。

3. 常に最新バージョンを利用できる
従来のインストール型の会計ソフトは、バージョンアップがある毎にインストール作業が必要でした。 クラウド会計システムは、事業者がクラウド上でバージョンアップを行っているため、利用者が別途バージョンアップの作業をする必要はありません。

4. ネットワーク環境さえあればいつでもどこでも利用できる
主要クラウド会計システムはWEBブラウザ上で利用する形式をとっています。 そのため、インターネット環境さえあれば端末を選ばず使用することが可能です。

 

■ クラウド会計のデメリット

1. 維持費がかかる
主要クラウド会計システムは、月額や年額の維持費がかかります。 ただ、従来のインストール型の会計ソフトも最初に購入するときだけでなく、保守サービスに加入すると維持費が発生しました。

これは一概にどちらが安いとは言えません。 クラウド会計システムのプラン毎の金額を踏まえてコスト比較する必要があります。 ただ、上記のように大きなメリットがありますので、若干コスト増になったとしても導入する価値は充分にあると考えます。

2. 慣れが必要
メリットでも述べた通帳などのオンライン連携は、従来の会計システムにはなかったサービスです。 難しいものではないですが、最初に一定の理解をしていただく必要があります。

 

■ まとめ

以上のように、クラウド会計システムにはメリットもデメリットもありますが、メリットがデメリットを充分上回ると思いますし、これからのクラウド化やAI化の流れを考慮すると今後も更に進化していくことが予想されます。

また、クラウド会計導入時の問い合わせには「クラウド上にデータを保管することで万が一漏洩したときのことが心配」という声もよく聞かれます。

データ漏洩の課題に関しては、従来のインストール型のパソコンにおいても、パソコンの盗難やハッキングなどにより漏洩するリスクがあり、クラウド会計特有の課題ではないと考えられます。 どちらが安心かは、考え方次第かと思います。

上記を踏まえ、クラウド会計システムをまだ導入されていない医療機関様は、一度導入をご検討されてもよろしいのではないでしょうか。

m3コンシェルジュ 小野 博史

いかがでしたでしょうか?

導入のメリットとデメリットを充分チェックの上、検討なさるとよろしいですね。

今回執筆をお願いした草 剛史氏が所属しているAGSグループ(AGS税理士法人/株式会社AGSコンサルティング)では、医療機関経営について総合的なコンサルティングを行っています。

お悩みの先生は、ご相談されてみるのもよいかと思います。

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